日本語と漢字(4):漢字尻取りゲーム夜中に学ぶ

 ここまでのエッセイは堅い話ばかりで、生徒さんは辟易しているだろう。そこでな知恵を雑巾のように絞って楽しいことはないかと思案した。漢字を覚えるのは非漢字圏の人びとにとって大変な苦労を強いる。そこで楽しみながら覚えようとする意欲が湧くゲームを考案した。

 

ゲームの準備とルール

1.    同じぐらいの日本語能力を持つ外国人学習者を複数名確保する。例えば全員がN3級とそろっていれば理想的であるが、レベルの違う人が混じるゲームは別に考案する。NのレベルはどれでもよいがN5のレベルはすぐに行き詰る可能性があることを承知しておく。

2.    例えば3人が同じレベルとする。このゲームには日本人スタッフ1名が指導役兼確認役として参加する。

3.    模造紙を用意し、真ん中に指導役の人が漢字一文字を書く。例えば「分」という文字である。書く漢字は参加者のレベルに合わせる(例えばN4のメンバーであったらN5 やN4 の漢字)。

4.    参加者はその漢字が「前後」のどちらかに含まれる二漢字熟語を考え、手を上げて指導役に申し出る。指名された参加者は模造紙の真ん中に書かれた「分」という字の横に熟語を書いて線で結ぶ。熟語が書けない場合はひらかなでもよいとする。同時に二人以上が申し出たときはそれぞれ書いてよい。同じ熟語であっても加点する。たとえば「分」→「分解」→「解決」→「決心」→「心配」→「配車」…と続けることができる。

5.    申し出た二字熟語が正しく漢字で書ければ5点、一つ正しい漢字なら3点、ひらかなであれば1点とする。スタッフは各人の点数を記録する。

6.    指導役のスタッフは熟語の意味、概念や用法を説明して次に移る。もしすぐに行き詰ったらヒントや易しい熟語を提示してそこから始める。

7.    もし誰も答えられなかったら指導役が別の漢字一文字から再スタートするのもよい。

8.    このゲームを一定時間(もしくは10回とか回数を定める)の間に行い、各人の点数で順位を決める。

9.    このゲームはレベルも参加者数も柔軟性があること、指導役がスピードより解説を適宜入れることができること、点数で競争意識を刺激すること、ひらかな~漢字のレベルを押さえることができるなどのメリットがある。さらにゲームを観戦している周囲の学習者も得るところがあるだろう。

10. 使った模造紙はスマホで写真に撮って、全員の復習教材に使うことも出来る。

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