福井県立恐竜博物館
福井県立恐竜博物館は世界三大恐竜博物館の一つに数えられている。能登半島を周回する旅の途中になるので経由地として申し分なかった。見学にはWebで予約を取っておかないと満員では当日券を買って入場できない。予定は7月23日で、学校が夏休みに入った直後であるから混雑が予想された。今はWebで発券する予約が多くなってきたので慣れていない高齢者は大変である。
福井市の市街地を抜けて勝山方面に車を走らせると、遠くに銀色に光るたまご型のドームが見えてきた。小高い丘の上にあるようで周囲は山というか、山林というか一言で言えば田舎である。入場時刻の30分前に駐車場に入ったが、駐車場は博物館の周囲に6か所もある。予約者の入場は1時間ごとに決められ、列を作って待つ。予約時間前には並ばなくてはならないが、予約時間に遅れた人は係員にその旨告げればすぐに入れる。そこを確認してなかったので、奈良から時刻に間に合うよう焦って来たので拍子抜けしてしまった。
会場は吹き抜けで、たまご型の空間の壁に沿って緩やかならせん通路が設けられていた。目玉は何と言ってもリアルな姿で、吠えるダイナザウルスである。
予想通り家族連れ、子供の姿が多くにぎやかであった。冷房は効いていたが、奈良からひたすら炎天下を走った私は間もなく会場内の椅子にしばしへたり込んでしまった。
古代には巨大で多様な生物が地球の住人であったことがよく分かる。生物がこのように巨大化したのにも驚くが、恐竜時代は1億5000万年から2億年、人類は誕生してから500~700万年、人類が歴史を記録し始めて高々数千年、私たちは長寿化してもたったの100年。明日のことを思い煩うな、という言葉が身に染みる。
(注)世界三大恐竜博物館はここの他、カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館とされる。