長居公園の散策
知人が長居公園に子供と一緒に遊ぶと聞いていたので、小さな公園かと思いきや、いやいやどうして結構な広さで立派なものであった。日本有数の植物園であるとのこと。知らぬは奈良県民ばかりかも(私だけかも)。
長居公園内にある鳥の特別展を観た入場券で、公園内を巡ることが出来る。私は日ごろから歩く量が少ないので、こういう機会でもなければ、積極的に歩かないナマケモノである。公園内は予想以上に広かった。真ん中に大きな池があり、池には島があった。そこに行くまでに、四季折々の植物をテーマにした区画と説明板が設置されていた。こういうテーマ性を持った公園というのは楽しい。普段から自然に触れることが少ないということなのだと、反省を自問自答する。
バラ園の区画まで来たら、若い女性の華やいだ声が聞こえてきた。見ればどこかの国のお嬢さんたちかと思ったが、日本語交じりでもあった声であったので思わず声をかけてしまった(私は家内と連れ立っていたので、警戒はされなかった)。「どこから来ましたか?」と聞くと「大阪市内です」、ときれいな日本語で答える。いやいや、「お国はどちらですか」と聞き直すと、「ミャンマーからです」と答える。
「お仕事は何ですか」、「介護です。今日は休みなので3人できました」、「日本語の何が難しいですか」、「敬語です」、「きれいな日本語を話しますね。介護される人は人生いろいろですから、敬語は難しいでしょう」、「はい日本語は難しいです」。3人の娘さんたちと別れて、「もう、きれいな日本語は外国人労働者だけしか話せなくなる時代かも」などと話しながら散策を続ける。
バラ園につるプリンセス美智子という名前のつるバラがあった。上皇后さまのご成婚を記念して作られたバラだと理解できる(作出は1997年、ご成婚は1959年)。そういえば、播磨新宮の揖保川に面した教会に、ナチスに強制収容所に入れられて、チフスにかかって死亡したアンネの父から、形見分けされたバラが植えられていたことを思い出した。バラは華やかさも暗い記憶も伝える特別なものであるらしい。
池の周囲に沿って歩いて行くと、ところどころにベンチとテーブルが置いてあってそのことに感心したのだが、木陰での読書にふけっている人、一人で、あるいは数人で水彩画を書いている人たちを見かけたのは新鮮だった。市民がこうした楽しみ方をしている公園風景を見るのは初めてだった。日本人の人生の楽しみ方にも余裕が出てきたのかもしれない。
さらに池に沿って散策を続けると、池のへりに小山のような島があった。その島には鳥の鳴き声が充満していた。鳥展を見たばかりだったので、何の鳴き声なのか聴き入ったが、よくわからなかった。しかし木々に止まり、飛び立つ鳥たちはちょっと大型で黒かった。水鳥の一種だろうと想像した。
鳥展を開催した大阪市立自然博物館の友の会に入ると、植物園の入場料が免除されるほか、学芸員の裏方の仕事が見学でき、講習会なども参加できる機会があるとパンフレットにあった。長居公園はJR天王寺からの乗り換えは便利で、帰りは御堂筋の本町や心斎橋に出るのも便利である。何より学芸員に憧れがあるので、それもいいなと思う。次の展示は大絶滅展 ─ 生命史のビッグファイブ である。
何の鳥だろうか?我が家の近辺では見かけない。せいぜいヒヨドリ、カラスぐらいしか見ないので大型に見える。